しょーせつ
秋の昼の夢の話
ちょっと最近のエントリからは雰囲気を変えて.
俺ってどんだけ寝ても夢見ない人なんだよねー,って割と頻繁に言ってて,実際年に数度くらいしか夢見ない*1のだが,この間,割と印象的な夢を見たので書きますね.
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始まりは住宅街.道をなんとはなしに歩いている俺がいる.
時間は昼過ぎだと思う.天気は曇り.でも視覚に色はついていて,通り過ぎる家の二階のベランダには,カラフルな洗濯物が干してある.とても現実的な風景. 住宅はそれほど密集していない.まだ入居者が十分集まっていないできたてのニュータウンか,かなりの高級住宅地という雰囲気だ.
天気のせいだろうか,人気があまりないせいだろうか……周囲には少しもの寂しい空気が漂っていて. でもそれは決して悪い――例えば,怖い感じ――とかではなくて,とても落ち着いた空気というだけのもの.
どこに向かって歩いているのか夢の中の自分はよくわかっていて,のんびりとそこへ歩いていく.
道中,何を見るためだったのか覚えてないけど,目線を上の方へ移した. そして戻ってくると,知らぬ間に,きゃっきゃと騒ぐ子供達が俺の周りを取り囲っていた.それまでの雰囲気は一転,わいわいと温かな空気に包まれる.
その出来事に夢の中の俺は別段驚かない.ただ,やはり微笑ましいような,和んだ気分にはなっていた気がする.
子供達の数も話している内容も覚えていないが,女の子が多かった. 年齢にばらつきはないように思われ,小学生という年齢だ.もっと絞れば 3-4 年生だと思う.
彼女達はその輪の中で盛り上がりながらも,夢を見ている俺にはなぜだかわからないが,俺と同じ道を歩いた.俺に話しかけてくることはなかったが,俺と全くの他人という風でもない.夢の中の俺もなんとなく気を配っているようだった.
しばらく歩いて,夢の中の俺が立ち止まった. どうもそこが目的地だったようだ. そして瞬間,ここが夢の中の俺の自宅だと理解する. 自宅に向かって歩いていたのだ.
子供達は,そのほとんどが俺が立ち止まったにも関わらずそのまま歩いていってしまう.
ただし,一人が例外. 髪を顎のラインくらいまで伸ばしている女の子. 色はうろ覚えだし,俺の方が身長がずっと高いのでそのときは上半身の姿しか確認できなかったが,薄い水色の T シャツを着ていた.その彼女だけが俺の横に残って,へろへろと残りの子に手を振った.その様子が,活発というよりは落ち着いたタイプの子だなと思わせる.
夢を見ている俺は当然 「やべぇwwwこれは小学生連れ込みフラグwww」 と思って,こんなオイシイ夢は覚めてはいけない,さあ,早く中に入ろう,と願った.
そうして夢の中の俺は,自宅と思しき建物の前でその女の子の方を向いて,何か一言声をかけた.優しい調子だ.女の子はこっちをぐっと見上げて,こくんと頷く.おでこの辺りできれいに分けられた髪が両耳の後ろに回してあって,頷くときに耳から下の髪がふわっと揺れるのが見えた.顔は,このときにはよく見ていない.
その姿に夢を見ている俺がうひょー! と思ったからかはわからないが,ここでいったん意識が飛ぶ.
気づくと洗面所らしき場所にいて,俺は先ほどの女の子の T シャツを脱がせていた.しゃがみ込んで,(恐らく)薄い水色の T シャツの裾の両側を手で持って,捲り上げる.
だが,両手が邪魔になって脱がせない.
「ほら,万歳して」
と言うと
「はぁい」
とつかみ所のない調子で応え,女の子は両手をぴんと上に伸ばした.
いったん脇の下まで捲ってから,手に布を握り直し,頭を通すことで,無事に女の子は上半身裸となった.ちらりと女の子の顔が視界に入ったが,顔も表情も読み取れない.
ここで夢を見ている俺がうひょー! と思ったことはともかく,いったん意識が飛んで夢のモードが変わったのか,今度は女の子の発言が聞き取れたし,がんばれば夢の中の俺に,好きに行動させることもできるように思った.
そこで,とりあえず 「いいよぉおお!」 と叫びながら女の子に抱きつこうとしてみた.
だが,結果として夢の中の俺が取った行動は,黙ったまま彼女のズボンを脱がせることだった.
先ほどは見えなかったが,どうも下はズボンを履いていたらしい.白の長ズボンで,割と分厚い温かそうな生地.そのズボンのお腹の部分のボタンを外しチャックを下ろすと,夢の中の俺は人差し指と中指を感慨なく女の子の下着の中に入れ,ズボンと下着を一緒に脱がした.
ここで夢を見ている俺がまたうひょー! と思ったことはともかく,自分の好きに行動できる感覚は確かにあったのに,実際にはできなかったことが夢を見ている俺にとってむず痒かった.シチュエーションがシチュエーションだし,これは夢だという自覚がかなりあったから,エキセントリックな行動を取りたくてたまらなかった.
夢の中の俺は,それまで気づかなかったが既に全裸だった.そして同じく全裸となった女の子の手を引いて,風呂場に入る.中は庶民的な,一般家庭の風呂場だ.
浴槽にはお湯がたっぷりたまっていて,夢の中の俺はさっそく洗面器にお湯を汲んで,女の子の頭にかけようとした.
そこで,今まで何の抵抗も見せなかった女の子が,「やー」 と言って胸の前で手をぱたつかせる.
夢を見ている俺は,ここで女の子に拒否られて終了というオチを回避すべく,z 軸を軸として高速回転しながら浴槽にダイブしようと思った.
結果,回転はしなかったものの,夢の中の俺は豪快に浴槽にダイブした! ほとんど一杯だった浴槽は俺のダイブで溢れまくり,夢の中の俺は声を上げて笑っていた.
俺の行動がとてもおかしかったのか,女の子も笑った.そして,真似するように浴槽にダイブした.
お湯が溢れ,水面がばちゃばちゃと荒れている中,女の子は俺の方を向いてまた楽しそうに笑った.それを見て夢の中の俺は女の子の体を自分の方へ抱き寄せる.腕と足で女の子を挟むような体勢になって,その髪を撫でる.女の子はもう嫌がらないようだった.
それからしばらくは夢の中の俺と夢を見ている俺はほとんど区別がなくなって,浴槽の中でばしゃばしゃと女の子と遊んだ.夢の中の俺=夢を見ている俺はそれで少なからずうひょー! という思いだった.
女の子の無邪気な素振りに和みながら,なんとなく夢の中の俺=夢を見ている俺は尋ねてしまった.
「俺と裸でいて恥ずかしくないの?」
「お父さんなら恥ずかしくない」
夢の中の俺は微笑ましく思い,夢を見ている俺の思考は固まった.
この女の子は自分の娘だったのか……!
思い,結局じっくり観察していない顔を見ようと顔を上げたところ,ベッドの上でうつ伏せに寝ていた自分が顔を上げていた.
-
という話.
オチがベタベタな上,伏線が十分すぎてネタバレされても驚きのひとつもありませんねはい.
まあ,適当に捏造しての小説じゃなくて実際に見た夢をそのまんま,かなり忠実に書き下ろしてるだけなんで,その辺の残念さは俺の所為ではない.
むしろ面白いのは,これだけ十分なヒントがあったにもかかわらず 「夢を見ている俺」 は 「女の子」 が娘であるという可能性を想像さえしていないというところで.
これ読んだだけでわかるか微妙だけど,「夢を見ている俺」 の思考は限りなく覚醒状態の俺に近くて,それも物事がかなりクリアーに考えれてる状態っぽかったわけね.だから,
- 全く無関係ではない感じの子供達の集団に気を配りながら歩く=下校の付き添いとか?
- 女の子が一人だけ自分と残り,他の子に手を振る=女の子にとってもここが自宅
- 「ほら,万歳して」=親が子供に対して言う口調
- 脱がせても女の子恥ずかしがらない=家族
という風に十分あからさまなヒントがあるなら結論が導けて当然だった,にも関わらずわからなかった,というのが面白い.
夢であることに気づいた夢の観測者としての 「夢を見ている俺」 もまた夢の中の存在であって夢の影響によって認識をぼかされているという構造ね.事情によりこの話には深入りしませんが,押井守信者に最近なった途端にこんな夢を見たのでついついね.
それにしてもリアルな夢だったなぁ. 文章にしちゃうと 「お父さんなら恥ずかしくない」 という発言はネタバレのためにある発言という感じで浮いちゃうんだけど,夢の中で音声化されたそれはすげー自然な感じだったのよね.口ぶりとか身振りとかその他周りの視覚情報とかが.言われた瞬間に 「あ,そうか,だって俺は君のお父さんだもんね」 って納得しておかしくないくらいのスーパーリアリティだった.まあ,夢に支配されていたからこそそう思ったんだと言われればその可能性はあるけどね.
あれだけリアルだったんだからこれは予知夢に違いない,とか言い出すほどスピリチュアリズムは信仰していないが,結局顔を十分確認できなかったことや,顔を見ようと意識した瞬間に夢が覚めてしまったという辺りがそれっぽさを増長することはするね.
なんだかんだ言いながら目が覚めてからしばらくは呆けて,ああ,あれが俺の娘かぁ……あんな娘ができるなら俺も人生もうちょっと頑張ろうか……とか考えたしね.まあ家庭が持てるほどの経済力を将来にわたり確保できるかどうか今非常に疑わしいわけですが.
あと,タイトルは別に伏線とかじゃなくて,単にこの夢を見た前日徹夜してて,昼に寝てたときの夢なのでっていう.文字通りね.
- 正確には見てるけど覚えてない,なんだろうけど. [↩]
Cultivator - 4
ゴロゴロと音を立てて移動する。ゴロゴロと音がするのは、台車で運ばれているからだ。台車で運ばれているのは、檻を運ぶ必要があるからだ。檻を運ぶ必要があるのは、俺がまだ檻の中にいるからだコンチクショウ!
あの後、おばさんOの話が始まったわけだが、このおばさんO、一歩もこっちに近づきやしなかった。もしや俺の思考が漏れているのかと思わずにはいられなかった。だから叫んだ。
「俺の思考が……読まれている!」
おばさんOは無視して続けたさ。アホみたいなおとぎ話をね。惜しい惜しい。もうちょっとひねりの聞いた話だったら俺も両手両足第三の足をビンビン挙げて騙されてあげたかもしれないが。さすがに陳腐すぎたので途中から「へえ」としか言わないことにしたわけだ。おばさんOの話がいかに瑣末でつまらないものかを強烈に皮肉ったつもりだったがその意図はあのIQ40のおばさんOに伝わったかどうか疑わしい。うん。確かこんな感じだ。
「ですから、このままでは……破綻は時間の問題なのです」
「へえ」
「わかっていただけましたでしょうか。お話は以上です。なにかご質問等は?」
「へえ」
「……それでは扇さん、協力していただけますか?」
「へえ」
いいえと答えれば食われるだろうしはいと答えれば肉奴隷だ。どちらもイヤなので「へえ」だ。禅の極意だ。だというのに! はいともいいえとも答えてないというのに! 俺は釈放されぬまま、こうして連行され中というわけだ。万策尽きたね。俺の負けだ。ドナドナだ。
さっきのおばさんOの話がもし仮に万が一兆が一事実だとしたら俺が今から向かう先は手術台。そして俺はッ! 俺はッ! 不能になる!! そう、おばさんOの目的はうんこではなくちんこだったというわけだ。俺の名乗った仮名は、実は事実を鋭く言い当てていたことになるな。さすがは俺。……とか余裕ぶってる場合ではなくピンチだ。主にちんこの。
ゴロゴロと行く。おばさんOの他3名のムキムキのねーちゃん(チュンリーABCとしよう)がはぁはぁ言いながら俺と檻を乗せた台車を引く。そうだ、この状況をうまく利用すれば……!
「大変そうですね。僕も手伝いましょうか?」
どうだ? どうだこのテクニィック?
「いいえ。申し訳ないですけど、扇さんを今開放することは……わたくしたちの希望を失うことに他ならないのです。このような無礼を働き、申し訳ないと思っておりますが……」
けっ、だめかよ。そうかよ。そんならチュンリーどもにフンフン言わせておけばいいさ。俺の知ったことじゃねーよ。ふんだ。
チュンリーどもがフンフンいいながらがんばって、俺はホールを出、そのまま屋内を移動した。
手術室に運び込もうにも入り口の都合で檻ごと運び込むわけにはいかないだろう、どこかで檻を開けなければならないはず、そこがチャンスだぜベイベ! とも思ってたけどなんかデッカい扉ついてる部屋の前にやってきましただめですだめです! こいつら檻のまま部屋の中につっこむ気です用意周到です! もうだめだ助けてーヒィィイイイ!
ヒィイイイイイ、という叫び声を物質世界にも反映させる。もうやけだぴょん! 防衛機制のひとつ、じゃなかった奥義・退行しちゃうぴょん☆
「ヒィイイイイイイイイイ!」
「お、落ち着いてください扇さん! す、少し奇妙な部屋ではありますが……」
ぃいいいい、なんだと? 奇妙な部屋? 手術室のことか?
現実逃避から瞑っていた目をそっと開けてみる。するとあらびっくり、真っ白ね! なんもない部屋、真っ白な壁と天井が俺をお迎えしてくれました! こりゃあクリーンな手術室かい? やったね! せっかくならきれいな手術室でちんこリムーブしたいもんね! ってそんなわけあるかちんコレクターが! どんな部屋だろうが嫌だよ馬鹿野郎!
「ヒィイイイイイイイイイ!!!」
「あ、うわ……わ」
奥義・退行の効果があったか!? おばさんOめ、引いたな! 引いただろ? 思わずこんなやつ調理して食いたくねー、とか、こいつのちんこはコレクトするに値しねー、とか思ったべ?
「うう……怖いかも……」
って引いてるのおばさんOじゃなくてなんかただの美少女なんすけど! 俺のファニーボイスに思わずびびりまくってしまった様子の彼女。思い出してみれば先ほどホールで俺のことをちょっと面白いと評していた観客のうちの一人だ。一緒に来たわけじゃないから、この部屋の中にいたことになる。しかし、なぜここに? ……手術するときの助手でもやらせるんだろうな。まったく、こんなうら若き乙女にちんコレクトの手伝いをやらせるとは、もはや人間の所業とは思えんぞ! 貴様は悪魔かおばさんO!
ふと見ればチュンリーどもは部屋の外で待機している。……ということは本当におばさんOとこの少女の二人で執行するというのか? マジで? ま、麻酔医とかいないんすかね? 大丈夫っすかね? っていうか普通にやめてくれませんかね? めっちゃグロいんすけどね?
「ごめんなさいね、一番大変な仕事をあなたに任せてしまって。……無事を祈ってます。がんばってね、ミル」
「う……怖いけど、がんばります。おささま」
とか会話したかと思うとおばさんOまですたすたと部屋を出て行く様子でありますよ少佐! 説明なしなの? インフォームドコンセントお元気ですか!? そしてなんということでしょう!? ここから先はこの少女ひとりで執行なのでしょうか? こんな純粋かつ未成熟かつ可憐な少女に残虐な行為をおしつけちまいますのでしょうか? 一番大変な仕事おしつけちゃだめでしょーおばさんO! つまり俺はこの少女にバラされるんですね? ……まあおばさんOよりはマシだ。やったね! いやそういう問題でもねぇかイヤッハー!
おばさんOが外に出ると、檻ごと入ってきたその入り口がゴゴゴゴゴと閉まっていくのでした。なんていうんだ、この丈夫そうな扉は。耐火シャッターみたいなやつね。それがこう、ゴゴゴゴと閉まりますご注意くださいご注意ください。はーい閉まりました無事閉まりました。ますます脱出とかできそうになくなりました誰がどう見ても密室です! 真っ白なクリーン密室の完成です! いまから朱色に染まりまぁす! やったね!
そうしてその部屋には檻の中に入ったままの俺と、おずおずとした少女約1名が残された。
彼女にバラされ血みどろになる自分という光景を想像して再び奥義・退行を発動させそうになったがぐっと堪えることに成功。あのモードに入って現実逃避していては、まだわずかにしろ残っているかもしれない助かる可能性がゼロになってしまうからな! 俺は非人間的なまでの圧倒的勇気で自分の置かれた状況から逃避せず、助かる方法を模索するッ。相手は、少女一人ッ。少女一人なのだッ。
じっとターゲットを見つめる。見た限りでは特に武器の類は持っていないようだ。体格からしても、うん、取っ組み合いになって俺が負ける要素は何一つ見当たらない。くたばっていたとはいえ、こんなに年下の女に遅れをとる気はしなかった。……それにしても、げへへ、かわいい子ですねぇ!
セミロングの髪はこの距離から見て艶やか! 前髪をピンで分けていて。ぱっちりとした目、細めの顎のライン……モデルの卵ってイメージだ。端的に言ってかわいい。ちょっと若すぎるのが玉に瑕だが、いやなかなかどうして……ぐふふ。
おばさんOの手下にしておくには惜しいですね、お嬢さん、うちに来ませんか? って言ってる場合じゃねーよちんこ脳! その少女は敵だッ! やれ! やっちまえ! ……やっちまえ!? ぐあああ黙れこのフルスペック童貞! とりあえず檻から脱出することを考えろちんこ脳!
そこまで考えて気づく。そう、先ほどおばさんOに対して考えていた手と同じ手が使えるのではないか? 不用意に檻に近づいた彼女を絞める、脅す、無事脱出、というあれだ。先ほどはおばさんO相手だったからうまみがなかったが、今回は少女だ……ふふっふふふうふふふふ。
現在の状況を半分以上忘れた俺は、ひとり檻の中でニヤニヤ妄想に耽りはじめた。
Cultivator について 2
毎日投下してるとすぐ在庫分が尽きて死にそうなので週 2 回くらいにします.木と日にするつもり.
エロ小説って言いながら前置きが長い件.<html><body> 並にやる気のないヘッダ部なんだけど冗長なので長い件.
次の次分くらいでせーとーはヒロインが毒牙にかかります.楽しみにしなくていいけどお楽しみに.
まぁノリは全編こんなんです.というか,一人称バカ+下ネタ+エロするとどないなりますやろか? という実験作以前の習作なんで必然的にそんなんです.意外と俺の性格出てるとは思うけど.
Cultivator - 3
ガツガツガツガツ。……これだけ豪華な飯が出てくるんだ。きっと何かある。ただならぬ何かがある。人間動物園ではないかもしれんが何かがあるに決まってる! 俺は頭にうんこ詰まっちゃいないからな? 善意でないことは明らかだとわかる! だって俺こんなところに祭られるように座ってるんだもん! だもん! おかしいよ! 120パーセントなんかあるよ! だから俺にできることはスピーディに食ってスピーディに退散することだった。ガツガツ。
「……ですから、あなたがここに辿り着いたのは、奇跡のようなこと」
おばさんOの話が進んでいるがごめんなさい! まったく聞いていませんでした! 飯に集中してました! おいしいです! こんな観察されながら飯も食いつつ話聞けって無理だぁべ! なんか女の子ばっかいる理由とか話してたような気がしなくもないがまあガツガツガツ……。
「わたくしには扇さんを引き止める権利は何もありません。ですが、もしよろしければ……」
話は続くが飯はそろそろ尽きようとしている。つまり俺の勝利! イエス!
箸を置き、両手を合わせてパシンと大きく音を立てた。
「ごちそうさまでした! 美味でした!」
立ち上がり、先ほどからさりげなく目線を泳がせてうかがっておいた出口の方へ、体を向ける。食後である。体力は万全。静かに足を折り、体をかがめるようにして、つま先を意識。一気に……加速ッ!!
うおおおおおおおおおおおおガッシャンガッシャンガッシャンガッシャン!!
走り出した途端に衝撃と騒音。耳をつんざかれたばかりかつんのめり、我が御両足が地面をお離れになりました。にょろりんと宙を舞った俺は我が身を囲むように降ってきた鉄格子に、体当たりをかます形であります。 鉄の棒が迫りマース!! 目の前デース!!! 日本語ムズカ……
ガキュッッ!!!!
痛ぇええええええええええ! 痛い痛い痛い痛い死んだ死んだ死んだ! これは死んだわ! だって痛いもん! これは死んだ! 脳天から行ったもん! これは間違いない死にっぷり! いたたたたたた! いってぇええええ! 死んでねぇよクソ早く死ね俺の体!! いてぇんだよ!! 死ね俺!!
ぎゃおらああああと奇声を上げて耐えること1分。ようやく痛みが収まってきた。やったね! よくねえようんこ脳! いてぇよ馬鹿! なにすんだおばさんO! 待て待て待て! まず何だ? これは何だ? 何に体当たりしたんだ? 鉄の棒? あらまあなんてことでしょう……これは檻っていうんじゃないのかしら? 動物園にあるアレかしらん? ……やっぱり動物園だろうがファッキン!! ファッキンZOO!! 人間動物園!! はいこちら頭をぶつけて痛がっている人間でぇす☆ 死ねようんこ共! 人でなし! うんこ!
「すすす、すみません……ああ、大変なことに……」
きーさーまーが、やったんだろが!!! おばさんOさあ……ちょっとぉ、いたいんですけどぉ、どうしてくれるんですかぁ? いったぁいんですけどぉ? なにそれぇ? いきなり檻、落下ですか? 檻ヒューストンですか? 今までのは前フリでしたね? 本性現しやがりましたね?
どこからともなく悲鳴や笑い声が。くそ……人を観賞用人間だと思ってなめくさりやがって……! 文句と怒声のひとつも浴びせてやろうと思って、起き上がった。
嘘ぴょん。首が棒と棒の間に挟まってて起き上がれません! 起き上がれません! はい抜けません! 抜けません! これは確かに大変なことだぴょん! 無職21歳首はさまって死亡か!? 死亡なのか? かっこ悪ぃんだよありえねーよ外してくれ外してくれ! 助けておばさんO! 俺の人糞のひとつやふたつくらいならくれてやるからよ! 助けて!
「ああ……あなたがいきなり走りだしたりしなければ、こんなことにもならなかったでしょうに……!」
ああ……おばさんOがいきなり檻を落としたりしなければ、こんなことにもならなかったでしょうに……! うんこ大好きか貴様は!? そんなんだからお前の主食は茶色くて異臭発してるんだよビッチ! ビチグソがッ! 飯食った後にかる~く加速度運動を見せてやったら檻を落とすか普通?
「す、すみません……とりあえず首は、今外して差し上げますので……」
キレたいキレたい。なんかすごくキレたい気分かも☆ でもダメなの……今ここでキレたら私飼い殺されちゃう! だから、だからね、ちょっとだけ我慢してね俺! 扇流奥義ぃいいいいいいおべんちゃらモード!!
「はは、ちょっと、若干、微妙に痛いくらいですね。大丈夫です。特に外傷はないと思います」
「もう……いきなり走りだすんですもの。……本当はこんなこと、したくなかったんですよ。大事な体なんですから……」
走り出さなかったら動物園に入れなかったというのか? そいつは嘘だろう。急に檻を落とすか、ゆっくり檻を落とすかくらいの差に違いない! だいたい、したくないとかいいながらこんなことやらかしちゃう時点で貴様のうんこ脳は証明済みだおばさんO! 大事な体だと? やはり臓器売買の線だな! 正体をあらわせぇいおばさんO!
そこに突然、おばさんOの声だったらイヤだなっていうレベルのきゃいきゃいとした声が聞こえたので、もちろん首から上だけを動かして必死にその声のするほう向いてみましたよ俺は!
「あっはは、無茶する~」
「ほんとに……き、凶暴なんですね、男の人というのは……」
可憐なるマドモアゼル達数名だった。
「こ、こらこらっ。あなた達は座っていなさいと言ったでしょう!? 危ないですよ!」
はぁい俺あぶないでぇす☆ あぶないから近寄らないでねぇー? ってふざけんなおばさんOッ!
「大丈夫……ちょっと走り出してみたくなっただけだから」
スマイリーに声をかける。
「っははは、気分で動きすぎだよ、かなりウケる……はははっ」
「あう、あわ、あ……ひぃっ!」
一名逃走。なぁんだやっぱり俺危ないんだ! 思っていたより外見奇怪なのかも? ははは! はなしかけたら逃げられちゃった! やったね! っていうか首いてぇんだよ早く外せおばさんOッ!
「はい石鹸水です。これを首のところに塗って……」
「あ、なるほど。頭いいですね」
って石鹸水だと!? ふざけているのか!? それでこう、ヌルッポンッ! って感じに首を引っこ抜けと? 俺は結婚指輪か? おばさんOさぁ、それ以前にやることがあるだろう……そう、このわけわかんない檻みたいなのを上げてくれよ。そしたら抜かなくても取れるじゃん。ねぇ? ぺちゃぺちゃぺちゃ。
ってもう石鹸水塗ってますがな! 気持ち悪いからそれ! すごい不快感だからそれ! ぬるぬるするから! いやぬるぬるしなきゃ取れないけどさ……服着てるってのに首から上にかけて石鹸水ぬるぬるですか? ぬるぬるプレイですか? ぬるぬるなんですかおばさんO? 若い男に欲情ですかおばさんO?
ぬるっ。ぽん。
「あ、よかったです。抜けましたね」
あーよかったぬるぬるしたけど抜けた! 結構痛かったからねー、外れてくれたことは嬉しいね。うん。嬉しい。そして俺は身の自由を取り戻したってわけだ。耳のあたりとかぬるぬるするけどね! ああそれにしたって首が自由に動くってすばらしい! なんていう自由!
両手を広げてくるりと一回転して自由を謳歌してみる。周囲からの視線。視線。視線。 そうでした! 俺檻の中ですから!!! 残念!! 自由ゼロですから!!! ファッキン!! 頭うんこか俺は! 騙したなおばさんOッ!
「それで僕は……どうして檻の中に入れられているんでしょうか?」
後半どなり声になりかけたのを必死に我慢だ。どなっちゃいけないときには二種類ある。映画館の中にいるときと、おべんちゃらするときだ。いまは後者だ。
「……すみません。急に走り出したものですから、逃げられてしまうのかと」
クッ、見透かされていたか。侮りがたしおばさんOッ、さすがに数々の人肉を解体してきた手練だな。……はあ。短い人生だった。最後はかっこよくキメようと思っていたのに、おばさんOに解体されてHappyEndかよ……。
「話をお聞きになった上で……お逃げになった。わたくしどもが無茶を申し上げていることは承知ですが、口で言っていただければこんな手荒なことはせずにすんだのですよ」
まて、なにやら空気がおかしい。俺の200は軽くあるであろうIQでノーミソフル回転させてみよう。話をお聞きになった? そういえば飯食う前になんかいってたな。話は長いから飯を食いながらとかなんとか。もちろん聞いてなかったけどね? だが無茶を言っているどうこうからして、何かお願い事があったんだな。そして、俺が逃げたことをその拒否と受け取り、こうして捕らえたってわけか? われながら天才すぎる推論である。常人には無理なレベルの思考である。
「待ってください。実はその……話の内容というものがよく掴めていないのですが」
「はい? ……先ほどご説明したとおりですが?」
「いえ、だからその……あまりにも食事が美味だったもので、そちらに集中してしまって」
おばさんOがため息をつく。なんでだよなんでだよ! ため息つきたいのは檻につっこまれてる俺だよ!
「あっはははは、馬鹿だこいつっ」
「でも、ちょっと面白いよ」
さっき逃げなかった方の女の子と、さっき逃げた子とはまた違う子が俺を指差してけたけた笑っている。完全に動物園だな! 君達みたいなマドモアゼルになら笑われても構わないよ! 嘘だけどめっちゃ不愉快だけど!
おばさんOはその女の子達に手でなにやら合図をしながら言った。
「もう結構です。各自部屋に戻りなさい。あとの話はわたくしがしておきます」
「えーもうちょっと見てたい」
「もどりなさい、チロル」
「わっかりましたあ」
立ち上がって俺のそばで人間鑑賞していた数名はもちろん、その後ろで礼儀正しく座ったままだった十名ばかりも、いきなりわいわいとしだす。人間品評会だろうか。俺の行動の気持ち悪さについて点数をつけあうのだろうか? それとももも肉は何円で買いますとかいう話をしているんだろうか? ぜひ耳を傾けたいところだったが、彼女達はそのままホールを出て行ってしまった。
「ではもう一度お話します。お返事次第では、このように物騒なことをせずにすみますので、どうかご英断を」
おばさんOがフェイスツーフェイスで説明をはじめるようだった。ふふふ、一対一という状況を作り出したのが貴様の運の尽きよ! 俺のレンジに入ってみろ、締め落としてやるぜ! そしておばさんOを人質に交渉、拘束から逃れ、無事施設から脱出! ハリウッド映画にありそうな牢からの脱出方法を1秒で思いつき、計画は完璧も完璧、超完璧だった。
Cultivator - 2
会場というのは30x20x12mくらいの直方体のホールだったと説明しておくがサイズは俺の勘マックスだ。適当だ。だってそんなこと知っても嬉しくないだろ?
俺が到着したときからわらわらっと人がいたのでお前らみんな同士なんだな食われるんだな、かわいそうなブタちゃんですこと、だが俺は逃げ出すぜ悪いな、と思っていたところおばさんOに貴様の席はあそこだボケと指定されたのだった。口調は脳内変換された気がするがまあさすがに奴隷使いは荒そうだ。ブタ使い? まあどちらでも。長居は無用だねっ。
で、なぜか俺の席というのは一段高いところにあった。一段っつっても1mくらいある。なんだこれは? 俺が新入りだからお誕生日席的な優遇がされているのか? 転校生の自己紹介か? よくわからない。しかしそこからゆうゆうと人々を見下ろしていると皇帝になったような気分が味わえた、わけねーだろ能無しども! どうみても「俺が人々を見下ろしている」じゃなくて「人々が俺を見上げている」だ! 晒し上げだ! なんだ、なんだ、なんなんだお前らは? どうしてそんなにお行儀よく座って俺を見つめる!? どうしてそんなに目を輝かせる!? 俺はブタなのか? ブタだったんだな!? やはりブタっ! 家畜かっ! 人間動物園っ! はかったなおばさんOッ!!
だがしかしそのとき俺の横のテーブルに料理が運ばれてきたああああああっひょおおおおおおおお!!! 肉! 刺身! サラダ! よくわからないの! スープ! 多分春巻き! よくわからないの! 大漁でした! 大漁です! 俺を吊り上げるためにおばさんO一味が若干張り切っちゃいました! すごい撒き餌! 俺の動物園的価値は計り知れないのであった! やべえ! やべえわ俺! 観賞用動物として生きていけるかも!? はいこちらヒト科ヒト属ヒト種人間でぇす☆ 生きて行けるわけねーだろボケ死ねぇええ!! 死なせてくれえ!!
おばさんOがカツカツと歩き、座っているわらわらいる連中の前に立ち、俺のほうを向きやがった。
騙したな騙したな! お前も俺を観察、いや鑑賞する気だな? 俺の鼻毛とかうんことかを事細かに観察して「お父さん動物園楽しかったねー」「ああそうだな、たくさんのうんこが見れたな」とかいいながら帰るつもりだろ? わかってんだよゴミ共! このうんこくせー臭いで俺はすべてを察していた! 人糞だな!? 人糞が目的か!?
「食事の前に、少しだけよろしいですか?」
わかったぞ? ピキーンと来たからな。ここで下ネタ一発芸やって、ウケたら飯がもらえるんだべ? 当たりだべ? で、俺が汚いわ寒いわなギャグを連発してご飯おあずけになっているのを冷笑しながらみんなはおいしくいただくってわけだ! ははっはははは! そいつぁ傑作だな! 万歳!
「まずは……お名前をお聞かせ頂きたいのですが」
ほらきた! ほらきた! きまぐれうんこタイムの始まり始まりぃ。ちゃっちゃちゃっちゃちゃちゃらららん(おんぷ)! ってやってられるかボケ!! 無理やりにでも飯だけ食ってトンズラしよう! そうしよう! 名前? んなもん、ちんこで十分だろちんこで! お前らが俺を呼ぶにふさわしい名前だ!
「名乗るような名前は……はは、捨てちゃいましたよ。僕のことは、そうですね、ちんこ……とでも呼んで下さい! ちんこ!」
呼べねえだろう! 呼べねえだろう! ハハッワロス! 小学生的知能は無敵なり! 俺の勝利っ、大勝利であった!
「わかりました……ちんこさん」
「気安く呼ぶんじゃねええええええええええ!!!!」
脳内に蛆を飼っていらっしゃる方々には突っ込まない主義なのに思わず突っ込んでしまった。おばさんOには常識というものさしは存在しないのか? ちんこだぞ? 常識的に考えろ常識的に。クールになれクールに! それは名前じゃないだろう蔑称だろうどうみてもS女とかが無駄になじるときとかに乱用するくらいの名前であって「わかりました……ちんこさん」とか、「さん」づけするものじゃねーんだよ! うんこ脳が!
やっぱり変なところに住んでる連中は頭がイってるな! 間違いなく断定形でトリップ中! シャブシャブなり! だってこんな、こんなおばさんOがですよ? おばさんOが「ちんこさん」はないだろ!? 頭の中にうんこが詰まっているとしか思えない展開だよ……どこから排泄してんだよテメーらは? 脳幹か? で脊髄が消化管なんだな? こんなに大勢の女の子の前だっていうのに俺をちんこ呼ばわりか? ふざけてんじゃねぇよマンカス女郎が!
脳内で叫び、気づく。い、今俺は……何といった? お、大勢の女の子だと!?
「す、すす、すみませんでした……ではなんとお呼びすれば?」
なにやらほざいているおばさんO(推定年齢俺の二倍)だがそんなことはどうでもいい! その後ろにちょこんと座っている人々に目を向ける。なぁんてこったい! 人々なんかじゃないよ少女だよ! やったね! うんこも恥らう乙女じゃないか! 乙女セット! 野郎が一人もいないよ! 麗しき乙女だよ! 推定年齢俺の0.7倍だよ! こんな少女達の前でちんことか名乗っちゃうとか末代までの恥だよ! やったね!
「あの……すみません、結局、お名前は……」
「はははは、僕の方こそ申し訳ない。後ろにおられる乙女のみなさんに少々注意を向けてしまっていました。名前ですか? 扇清治(おうぎきよはる)と申します」
「ええと……では先ほどのちん……」
「じ、冗談ですよ……軽い大人のジョークです。決まってるじゃないですか……はは」
ほんとに脳幹から排泄してんじゃねーのか? フォローしろよッ! 女の子達真剣な表情のままだろうが。ひいちゃったのか? フォロー不能か? ヒト科ヒト属ヒト種であるところの俺の行動が観客に汚らしい行為を見せ付けちまいましたか? まあとにかくフォローフォローフォローフォローだ!
「説明していただけませんか。この状況。……理解できず少々混乱しております。さきほどの怒声の件もそれです」
もちろん嘘だぴょん☆ おばさんOがちんこなんていうからだぞ? ちんこに誓って、俺は悪くないぞ!? フォローだからな?
「そ、そうですね……。少し説明に時間がかかりそうなので、扇さんにはお食事をしながら聞いていただきたいと思います」
そういうことなら早く言わんかい脳みそ排泄女が! どうでもいいが飯が食いたいだけなんだよ俺は! 説明もくそもあったもんじゃない! 飯を食う、トンズラする、終了である! それでこの乙女達の前でかいた赤っ恥ともエンガチョだこの野郎! 旅の恥は掻き捨てじゃい!
「わかりました。ではいただきます!」
一応丁寧な調子でいただきますだけしてから横に揃えられたごちそうに手をつけた。はいはい動物園動物園。俺がガツガツ行く様子をまだじっと観察しつづける乙女達を見てそう確信するがもはやどうでもいい。俺は今やちんこなのである。この人数の女の子に「あの人、自分のことちんことか言ってるよ……」と思われながら飯をかきこむのである。ごめんなさいお父さんお母さん。僕は悪い子に育ちましたね。今に死んでお詫びしますから天国でもう少し待っていてくださいね? このうんこくせー施設の飯をかっさらって、そのうんこ臭い体を血と涙で清めた後、そちらに参りますね?
そのころ、おばさんOが、なにやら話しはじめていた。
Cultivator について
まじめに中身のある内容を日々投稿するには暇が無いので,成果物を適当にポストしていくテストをば.
とりあえずエロ小説でも載せておけばいいんじゃない? っていう.
えー,この Cultivator ってのは高校時代に俺がベッドの中で妄想として生まれた話を 1 年くらい前に小説っぽくライトダウン*1していたものを若干それっぽくリライトしたものです.とかいうと完成してるみたいですが,必要に応じて書いてるだけでまとまったテキストが手元にあるわけではまったくないのであしからず.
まぁ隠れ趣味*2が高じてというかなんというかよーわかりませんが最近はコーディングとかそっちのけで文章を書いていて(「書く」という点では共通だが),そっちの話題を出せればネタには困らないわけなんですが,そうもいかんので,こっちにも適当なテキストを落とそうかとそういう話ですな.
といっても上記したよーに随時書くって形だし,話のはじめから順番にぶっつけ本番で書いて修正しないような文章が全体として優れたものになる気はまったくしない*3ので,そういう意味での質は端から諦め,その場で読んで面白いエンタテイメントに徹しようというスタイルで行きます.テイストとしてはラノベとバカノリエロゲの中間くらい……になるといいな.
こうしてクソみたいな web 小説とかが生まれていくわけですね.わかります.
まあ,俺がちゃんと練って書くような文章については別途何らかの形で出てくると思うので,それはそれで.
話の内容はご想像にお任せします.Cultivator っていうタイトルとエロ小説だという断片情報から,もうなんか大体わかりますが.
Cultivator - 1
森を越え、山を越え、およそ一般人が越えられるとは思えない渓谷地帯をも越えて、とうとう俺は倒れた。やったね! 元々目的なんざなかった。ここまで無茶すれば十分だろ。ふふふ。俺は目を閉じ、祈る。別に助かりたいなんて思ってない。
「次に産まれるときは、もっと幸せな人生をおくれますように」
-
目を覚ます。視界はぼやけていたがすぐいつも通りの見え方になった。見慣れぬ小綺麗な部屋、それが天井につるされたライトに照らされ、俺は、ベッドに横になっているのだった。生まれ変わったのか……成長スピード速いなもうこんなデカくなったのかNew俺は……などと思うわけがねーだろ馬鹿、死ねよ、死ねよ俺! 助かってしまったんだなとすぐに把握し、いきなり気分が悪くなった。最悪だ。腹が鳴る。どうやら色々手当されたようだが、依然として空腹。不快だ。うぜぇ……死にたい。
まったくもってつまらない。あのままくたばっていた方が何倍もよかった。荒野を闊歩し飢え死ぬとかかっこよすぎて困る。それに対して今のご身分はどうだ、「無茶な旅をしてぶっ倒れてたところを運良く助けてもらえた迷惑青年」ってとこだろう。俺金持ってないしな。素寒貧の俺をわざわざ治療するんだ、相当な強制労働でもやらされるに違いない。間違いない。お先真っ暗だ。やったね!
そもそもなんでこんなところにまで人間がいるんだよ。周りには過酷な自然環境除いたら何もないじゃないか。最後に人を見てから俺がぶっ倒れた地点までどれだけかかったと思ってるんだ? 十分すぎるほどに持ってきた食料が全部尽きちまうぐらいだぞ? 暮らしてるやつどんな物好きの集まりだよ、ったく。頭おかしいんじゃないの? 沸いてるんじゃないの? キマってんじゃないの? ほんとに人間とやらは地球を巣くうウイルスだなっ。はやいとこ全滅しとけよ。
……それはともかく腹が減った。なにかないのかねなにか! 強制労働なら1モルくらいはしてやってもいいから……いやごめん嘘、面倒だったらすぐ逃げる。でもとにかく飯をよこせ。こんなベッドの上じゃ餓死もできやしねーって。
オーケーオーケーとりあえず部屋脱走してみるか。窓がないんじゃドアから堂々と出ていくしかあるまい。立ち上がって部屋のドアを開ける。嘘ぴょん。全然開きませんでした! やったね! 開かない開かなーい! へへへっ、まぁ開かないよな、こういう場合! わかってんだよそれくらい。ただ一応、露ほどの望みを捨てなかったというだけの話だよ。わかってんだよ、部屋の中で俺を拉致ってる善人面した奴隷商を待ち呆けることしかできないなんてことは。
俺は相当に腹が減っていたがそれと同時に相当に暇だった。無意味に部屋をうろついてみたが俺の興味をひくものなんてあるわけがなかった。しかも体がだるい。やってられない。死にたい。
もう何もかも面倒になったのでおとなしく寝ちまおうと思った。ベッドに戻る。するとベッド横の小さな台に何か手書きされている紙発見。うっほほーい灯台もと暗し。もっとわかりやすく置いておいてくれ能なし奴隷商さん。目を通してやることにする。ありがちな丸字。女が書いたもののようだ。
「私たちの町へようこそ、皆をあげまして歓迎いたします。お目覚めになられましたらドアを強くノックして下さいませ。お料理を手配いたします」
歓迎……ねぇ。何か意外だが、飯が食えるならそれでいいや。奴隷商の考えることはよくわからない。考えるだけ頭が腐りそうだった。
で、ドアをノックすりゃよかったのかよ。そういうことは先に言え馬鹿。言えないのか。じゃあせめて人を一人置いておけ馬鹿。こっちは餓死しかかってんだぞ。助けるならとことん助ける、助けないなら放置する。どっちかにしてほしいものだ。
ドアの所まで歩いて、ドアをコンコンとノックする。反応はない。腹が立つ。「強くノック」だと? 了解だよ馬鹿、やってやんようんこ共オラオラオラオラオラオラ!
渾身の力を込めてノックする。
バゴッ! バゴッ! バゴッ! バゴッ!
ノックというか既にそれはパンチに他ならないパワーだすごいすごい俺選手ドアにブローの嵐ぃいいいこーれはKOかああああああああああ別に何も起こらないだとぉ!? あぁ!? ふざけてんのかファッキンドア! ほんとに犯すぞこのまんこドア! もっと強く叩けと、そういうことか!? そういうことカナァ!?
俺はその拳に我が怒りの全てを込めて気合いを溜め、いわゆるひとつの奥義・マグナムブロー発動の準備に移った。
溜めゲージうぃぃぃぃん。空腹のせいかスピードが遅い。むかつく。待つ。
うぃぃぃぃん。溜めゲージ80%にしてドアの向こうから足音が聞こえてきた。ちっ、今さらきやがったよ! 空気読めよ。KYだよ。死ねよ。だがそうこうしていると溜めゲージは90%を上回りつつあった。部屋のドアに鍵が差し込まれる音がして――ふむ、これなら行ける!――ドアが開くと
「奥義ぃいいいいいいマグナム・ブローゥウウウウウ!!!!」
人間が立っていた。ひょっとしたら人間じゃないかも妖精さんかもウルフマンかも? とか思っていたが人間だった。これまた、つまらん。
ボシュッッッッ!!!
女の人だが残念なことに若くはない。その顔面の右10センチに奥義マグナムブローが炸裂する。適当に助けた挙げ句に飯も食わせず放置するようなうんこ奴隷商に手加減する気はさらさらなかったが当たらないのはかっこ悪い。いじめかっこ悪い。死にたい。
「中らずといえども遠からず……か」
とりあえず適当に何か言っておく。俺の溜めパンチ、じゃなかった奥義マグナムブローを実力というにはあまりに偶然性が高く、そう、それをたまたま運良く回避することにかろうじて成功してしまったよーってな感じのその女性は、顔立ちがいいので年齢より若くみられるタイプではあるんだろうが、やはり俺の年齢の二倍くらい行ってそうな予感がする。4文字要約すればおばさんだ。おばさんのHPは低そうだからマグナムブローを食らっていたら昇天だっただろう。ふふふ。
おばさんO(←おばさんだからOなんだよ☆ミ)は数秒俺のマグナムブローの風圧で身動きが取れないようだったが、ようやく口を開きましたとさ。
「そ、その……大変お待たせいたしました」
と頭を下げて謝ってくるわりには、食い物らしき物をもってきていないようだ。うんこかっての! どんだけだよ! 何ももってきてないくせに彼女は当然のように俺の反応をうかがっている。ふざけるんじゃねーおばさんO。ファッキンおばさんO。犯さないけど。
「さすが男性ですね……このような出迎えに会うとは、さすがのわたくしも思いませんでした」
このような出迎えに会うと思ってねーってのはこっちのセリフだおばさんO! しかもおばさんO、あんたさ、なんていうの、久々に獲物を見つけた肉食動物みたいな目だよ! おいおい助けて。たすけておばさんO。じゃなかったおばさんOは敵だ。助けて俺。やっぱ奴隷商だろおばさんO。食べ物はいいから逃げなきゃ! 逃げなきゃ飼い殺されちゃう!
思うが、おばさんOはタイミングよく俺を釣り上げようと巧妙に俺を誘い出す。
「お食事の準備が整いました。会場の方までご案内いたします」
会場ときやがったか! 会場ときやがったか! 大事なことなので二度言いました! あれだな、俺みたいな強制労働者がブタのような扱いで飯なのか肥料なのかわからねぇようなものを食わされる食堂みたいのがあるわけだな? やっぱりここは養豚場なんだな? 盲腸とか売り払ってる闇組織だろ? 人間ソーセージだろ?
だがだがだが! 今ここで全力で走って逃げれば逃げ切れると思うが、腹は減ったのだ! ここで逃げれば、きっとこのうんこみたいな臭いを発してやまない施設から半径十キロくらいのところで餓死だろう! そんなのはごめんだ! 俺は荒野で死ななくてはいけない! うんこじゃないんだからこんな施設周辺で死ねるかうんこ野郎!
しかしそんな俺の思考なんぞお構いなしに女はすらすら続けやがります。
「顔色が良くないですね。お体の方まだすぐれませんか。よく歩けないようでしたら車椅子もございますが」
じゃなくて飯食ってないの! おばさんOさぁ、あんた俺がなんで倒れたかわかってないでしょ飯がなくなって疲れてばたっと行ったわけよなんか毒きのこ食って倒れたとかそんなうんこみたいなうんこ行為をするわけなかろうが俺が! しゃーねー、飯だけ食ってトンズラするか、そんで荒野で俺は死ぬ。一時的にうんこ臭い飯を食ってもこの施設さえ離れれば臭いもしまい、問題なしだ。そうだろ? そうだろ? そうに決まってる!
顔をニコッとやさしい感じに変形させて。
「あ、いや、大丈夫ですよ、歩けます。会場へ案内していただけますか」
まろやかボイスを発した。
俺の圧倒的演技力には我ながら脱帽ものだ。万死に値するキモさである。こんなおべんちゃらで世の中を渡って若干の財産を築いてうんこ臭く死ぬのはごめんだよほんと? だがこういう状況下では一時的に、うんこ臭いのを我慢しておべんちゃらモード発動しなければならないこともまた事実だろう。千里の道もうんこから、である。備えあればうんこなし、である。
「申し訳ありませんでしたね、部屋の中でお待たせしてしまって」
お待たせというよりはむしろ監禁状態だったんだが追究はしないでおいてあげるよおばさんOに親愛の情を込めて。嘘。一切込めないけど。
「いえいえ~、助けてもらったのは僕の方ですし、そんなことは何とも思っていませんよ。というより、なんとお礼を言っていいものか、はははっ」
「お礼だなんてとんでもありません。こちらがお礼を言いたいくらいで……あ、いえ、その……」
うはあ! これはこれは言ってくれるぜ。助けておいてこちらがお礼だと? 強制労働させる気満々です。元とる気満々です。口滑らせて焦っちゃった感満々です。まぁどうせトンズラこくんだ、気づかないフリでもしておこうかい。
「はは、料理までいただけるなんて、この上ないですよ」
「はい、いろいろとご用意いたしました。お口に合うと良いのですが」
ふむ? ブタ扱いじゃないのか? もしかして本当に良心的に扱ってくれてるのかもしれんな。……いやいや、それにしてもさっきの発言は強制労働させる気としか思えない。気を抜いては速攻24時間きまぐれうんこタイムに突入だろう。……いずれにしろ、腹が減っては戦もできんし逃走もできんしかっこよくも死ねない。飯食いながら考えよう。そうしよう。可決!
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